令和5年度の「芸術鑑賞会」を実施しました

2024.02.05

毎年恒例の学校行事「芸術鑑賞会」として、1月31日(水)に邦楽の鑑賞をしました。

 多少肌寒い体育館に、箏や尺八、三絃が響き渡り、非日常の空間を楽しみました。演奏いただいた皆様は、箏・三絃の梅辻恵理さん、箏・十七絃の大須賀佳緒里さん、三絃の佐久間杜和能さん、尺八の樋口景山さんの4名、茨城県内外で活躍されている皆様です。

 また、今回の邦楽鑑賞では、地域ゆかりの歴史人物もスポットを当てて、かすみがうら市歴史博物館館長の千葉隆司氏に講話をいただきました。

 

 邦楽として有名な「春の海」の演奏が始まると、一気に空気感が変わり、まさに非日常の空間が広がりました。

山田流箏曲「菊水」の歌詞を書き残した竹内百太郎は、かすみがうら市の出身です。何と地域にゆかりの深い曲であることであるか。

竹内百太郎の生きた時代や水戸藩、楠木正成の話をしていただき、「水戸藩郷士の竹内百太郎書 箏曲「菊水」の一節」の掛け軸を見せてくださいました。

山田流「菊水」は、明治時代に山登萬和(やまとまんわ)により作曲されたものです。

三絃「たぬき」は、歌唱を伴う楽曲で、京都祇園の料亭で聴くような風情あるものでした。

本校では、1年生の芸術選択で「音楽・美術・書道」があり、音楽選択者は今の時期に塩ビ管尺八を学習しています。オンタイムで、プロの指導を受け、演奏しました。「とても良い機会でした」「プロは段違いに音が良いですね」と生徒たちは口々に言っていました。

 最後は「千本桜」。黒うさPの作詞作曲で、生徒たちにとっては、一番身近な曲でした。

「邦楽になると、こういう感じになるのか。すごく良いな」との教員からのコメントがありました。

日常生活では楽曲邦楽を聴く機会はほとんどない状況の生徒からは、「新鮮な感じがした」「心がまったりした」「すごかった」などの声が寄せられました。現代っ子には邦楽に抵抗感があるかも知れないと思っていたのは、全くの思い込みでした。

今回の「邦楽鑑賞」は、みんなで作り上げられた『芸術鑑賞会』となり、生徒一人一人の思い出に残る機会となりました。

関係された皆様に、裏方としてご尽力いただいた「茨城邦楽器」様にも、改めてお礼申し上げます。